我が青春のCBX-vol:1(序章)

著者:名古屋・井関満(現在40歳・既婚・子供二人・中免--でした。)

当時(昭和54年ごろ)400ccは、ほとんど2気筒モデルのみ。
ホンダはホークII・スズキはGS・カワサキはz400B・ヤマハはRD400(2サイクル)別格!

私が乗っていたのはホンダ空冷2気筒モデル。CJ360T
CJ360Tは10年前バイクといって間違いない。

ホンダホークIIはその前のCB400F(4気筒)の大幅コストダウン
とにかくローコストに作った2気筒モデルでした。定価33万円。
なんせフロントフォークのトップブリッジは薄っぺらなプレス鋼板だった! CJ360Tでさえ、ちゃんとキャスト材だっったのに・・・・

そのホークIIが40PS、これでリッター/100psバイクの時代となりました。
#私のホンダCJ360T2気筒モデルはたしか27psだったはず。

オートバイのデザイン的な大きな違いは、タンクとサイドカバーがつながり始めた。
タイア&ホイールがワイヤースポークからキャスト&チューブレスになり始めた頃です。

ホンダホークIIはプレス鋼板の組み合わせホイール。
コムスターなどと名乗ってましたが、いまいちスズキの星形キャストホイールに比べると安物感が目立つデザインでした。

さて、
当時、回りの友人はスズキGSX-400E(2気筒)/カワサキFX400/ヤマハXJ400/ホンダホークII
私だけ旧軽4エンジンをのっけた(逆?)CJ360Tでは情けなさすぎまず。

ホントは欲しかった水冷VツインのGL400なんぞ買おうもんなら、仲間から嘲笑を受けることは確実。
何が何でもスポーツモデルでないと・・・。

名古屋から行った24回東京モーターショーでみたCBX400Fに私は心を奪われました。
わざわざこのためだけに晴海に・・・。車なんてほとんど興味なし。

CBX400Fはクラス初の目新しいゴージャスな装備満載です。

  1. 前々モデルのCB400Fを思わせる4本クロームパイプの流れるような4-2-1-2エキゾースト。
    しかもX型にクロスしてます。ミニスカートのお姉ちゃんが足組んでいるぐらいにSEXY。!

  2. プロリンクサス→後ろにショックが二本ついていない。ロードスポーツモデル初!
    このバイク、空飛ぶみたいだぜ!

  3. 太い中空キャスティングのリアスイングアーム。
    マッチョだぜ〜。エンドピース開放型でホイルもすぐ外れる!

  4. インボードベンチレーティッドディスク。
    安物臭いコムスターホイールが相乗効果で一気にかっこよくなりました。
    ブーメランコムスターは最軽量とうたったが、このインボードディスクとハウジング含んだら、ホイール全体の重さは、はたして?なんてホンダファンは決してつっこまないのである。

  5. アンチノーズダイブつきエアフロントサス。
    当時ロードバイクは長ーくとったフロントサスストロークを、わざわざデバイスで動作制限していた。
    急なショックの時はキャンセル、ブレーキングのトルク(強さ)に応じて働くTRACというのがホンダの弁。

  6. CBX1000と同様の鍛造セパレートハンドル。
    これでアフターパーツでセパハンつけたやつの、トップブリッジのU字型突起をあざ笑える。
    ハンドルについたチョークレバーはカメラの巻き上げレバーのようにかっこいい!

  7. オイルラジエター
    これはお役人対策で、オイルサブタンクと呼称された。

  8. ウインカー一体型リアランプ
    リアシートの荷物をくくるひもはどこにかける?なんて心配はしないのである。
    かっこいいのだから。文句は言わない。

  9. エンジンは47PS。リッター/120ps!
    特筆すべきは2気筒並の幅の狭いコンパクトな4気筒。しかも4×4=16バルブです!
    ヤマハやカワサキの並4は気筒/2バルブ。やつらにいばれるぜ!
    1万1千回転以上回るなんて!しんじられ〜ん。

当時、考えられる最強の順列組み合わせスペック、まさにロイヤルストレートフラッシュバイク登場!
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当時リッチな?独身生活を送っていた私が買わないはずがありません。
もちろんなじみの親父のバイク屋に注文に直ちにかけ込みます。

お値段は馬力同様47万円。

当時、軽自動車のスズキアルトが同様47万円。
天井はある。ドアはある。ウインドガラスはある。シートは4人分。灰皿もライターもついている。ヘッドライトは二つ。タイア&ホイールは合計5本。

CBX400Fは二人しか乗れず、タイアホイールは二本、ヘッドライトは1つ。カウリングなどついていない。なのに同じ47万円。
一体何故?なんて『オートバイは1馬力1万円が相場!』なんて理屈で、全〜然気にも止めなかったのでした。

#でも、CB750F(巨摩群モデル)は当時595,000円→参考

私が注文したのは真っ赤なシングルカラーのモンッアレッド。
きらきら光るパールトーンの2トーンも良かったけれど、なんせ赤は少し定価が安い!
が、これが裏目で納車が大幅に(一月ほど)遅れることになる。
ホンダは単色など売れんと思い、既に2トーン以外生産してなかったらしい。

1997.11.17 : 続く。 (Go to vol.2)


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井関 満(いせきみつる)