くたばれSPAM

SPAMをどう回避したら良いのか。その原因はどこにあるのだろう。

誰が始めたのか知らないが、SPAMは実に大きな問題だ。

昔は読む必要無くSPAMだと分かったのだが、現在ではよくよく読まされたあとでようやくSPAMだとわかるものがある。先日遭遇したのは全く覚えの無いところから「私たちの製品に興味をもってくださってありがとう」で始まる商品広告だった。自分たちの広告商品に魅力が無いので、そのかわり紛らわしい書き方をして最後まで読ませようとしているのだろう。愚かだ。読んでも読まなくても魅力の無い商品が売れはしない。

用の無い相手からのメイルを拒絶する方法が無い、と言うことが問題なのだろうと思うが、実はこれを解決する方法は幾らでも思いつく。いくらか実現もされているようだが、これが普及しないと言うのは全く不思議だ。

SPAMメイルは送りつけるのがタダに等しい事によって支えられている、と言う現実に焦点を合わせても良い。つまり電子メイルは送信するコストが非常に低いわりに、受信者が支払うコスト(通信料金+読む手間)が相対的に高くつく、受信者コスト負担のシステムなのである。このバランスを変えてみると例えば、
・受信するために10円かかるようにする
という方法もある。
本当に用があって、特定小数の相手に初めてメイルを送る時、10円払う事に多くの場合問題はないだろう。メイルなどを含めてネットワークサービスにPay per Access(造語)の課金体制を組み込む事は近い将来必ず実現する。だから読んだ相手がSPAMではないと思ったら返金できる仕掛けがあるともっと良い。デポジットだ。これを応用すると100円付けて広告メイルを送るという真に送受信者ともに利益のある広告システムが実現する。骨折って読み、100円貰うか、興味が無ければ受けとらずに100円返金すればいい。広告を読んだ人のうち何%かはその商品を買うだろうから、広告の元はとれる。
従量課金については別にもっと書く。

全ユーザのメイルシステムをこうした新しいメイルシステムに変えろと言う案ではない。SPAMにまみれたメイル生活をいやだと思う人だけが使えばいい。

SPAMを送ろうとする動機は勿論わかる。ただの欲だ。電子世界での迷惑行為は自動化できるために、その影響が現実世界とは比べものにならないほど強い。テロ行為に近いとも言える。テロに弱い社会のつくりに問題があると言うのは簡単だが、テロにやたら強い国に住みたいとも思わない。僕は日本人なのだ。戦う以外の選択肢を捜したい。



Yutaka Yasuda

1999.09.09