WWWと電子メイル

現在の市場には何かと言えばWWWと電子メイルで作り上げたものばかりが目立つ。そればかり工夫しても駄目だ。それらを超えるアプリケーションを作らなければならない。

『開発の傾向』で書いたように、WWWと電子メイルが流行るあまり、誰も新しいアプリケーションを作らなくなっているように思う。『Webの功罪』で示したように、決してWWWはスジの良いアプリケーションではないと思える。それほどではないが、SPAMなど多くの問題を残したままの電子メイルも同様だ。(『くたばれSPAM』)

今それらが有用であることは認めるが、僕らが求めているものは実はもっと違うものなんじゃないかと思えて仕方がない。既存のこのアプリケーションの上になんでも作り込んでしまえば良いのではなく、WWWが世の中に突然現れてきたように、新しいアプリケーションがまだまだ生まれてこなければならない段階に僕達はいるように思う。
それが『変化のなかで』に示したような理由から来る技術や産業の一つの最適化のすがたなのかもしれないが、そこで立ち止まれるほどの余裕は僕らには無いと思う。

『BeOSもっとがんばれ』で示したように、今は新しいアプローチが少ない時代だと思う。さまざまな理由でそのような状況に落ち込んでいるのかも知れないが、そういった周囲の状況をすべてぶち破ってくれるブレイクスルーを、僕は欲している。



Yutaka Yasuda

1999.09.09