Cinema Review

17歳のカルテ

監督:ジェームス・マンゴールド
出演:ウィノナ・ライダーアンジェリーナ・ジョリークレア・デュバル、ジャレド・レト

情緒不安定な少女は精神病院に送られる。そこで出会った同じ年頃の少女たちは、それぞれに外の世界と、自分の心を見つめて過ごしている。

この作品は評価が高く、また僕の悪い癖で何となく見逃してしまっていた。ようやくビデオで見たわけだが、実際これは良い映画だと思う。ウィノナ・ライダーを前にアンジェリーナ・ジョリーがすごい。表情、目、体型、まるで彼女のためにこの役を揃えたかのようにぴったりだ。『トゥーム・レイダー』のアンジェリーナ・ジョリーを見たとき、それがこの作品のウィノナ・ライダーの相手役だとは全く思わなかった。評判が良かったせいで予告編やポスターをたくさん見ていたはずなのに。

ところで僕が 17 歳のころ、そのカルテには何と書かれていただろう。僕は子供の頃、他者とのコミュニケーションがうまくできなかった期間が何年もある。いまでも初対面のときはどうも良くない。僕はそうした自分の状態と、自閉症というように説明される人たちの状態が外見上よく似ているように思えている。あのころ、僕のカルテにはなんと書かれていただろう。人間の行動を最適化するために導入されたであろう「こころ」というパラメタは、しかしなんとプログラムしにくいものだろう。なぜ自然は、こんな形でこの機能を実装したのだろう。

Report: Yutaka Yasuda (2004.07.20)


[ Search ]