Cinema Review

バイオハザード

Also Known as:BIO HAZERD

監督:ポール・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチミシェル・ロドリゲス

良く売れたゲームの映画版。ウィルス兵器を作っている研究所でバイオハザードが発生した。累々と並ぶ死体。ところがそれは動く死体だった。

完全にドッキリ系ホラー映画だ。それに『MATRIX』のロックと、ミラのアクションを加えるとこうなりました、という作品。(と言えばかなり当たってる?)

個人的にはミラを見に行ったのだからこれで満足、それ以上はある意味どうでもよい。途中、「それは『CUBE』ネタ?」と思ったり、登場人物に「何か脳味噌足りてないぞコイツ(つまり脚本がいい加減に書かれている)」と思えたりしても大丈夫大丈夫。
もっとも僕は相変わらずストーリーなど追ってないので見た目がパッとしてるかどうかだけなんだけどね。

ミラは少し不思議な女優で、『カフス』『碧い珊瑚礁』では美人役がはまっていたが、言うほど売れなかった。そこから彼女は『フィフス・エレメント』の人間ばなれした肢体と共に僕らの目の前に突然飛び出してきた。そして『ジャンヌ・ダルク』で強烈な印象を放った。
それほどミラを追いかけているわけではないが、あの時ほどの閃光を、果たしてその後の幾つかの映画でも放っていたのだろうか?上の二作はそれだけ特別な作品となっているように思う。単なる美人女優というカラーから脱出できたのだし。

そして彼女は今回「大女優」でも「美人女優」でもない役に飛び込んできた。ある意味美人でないといけないキャスティングとはいえ、ともかくはまっていた。適役だったかと言うと、他にアタりそうなキャストを思いつかないという点でまず適役だったか。

トゥーム・レイダー』や『X MEN』などもそうだが、僕はそれらの原作であるゲームやコミックスをいずれも知らない。『バイオハザード』はあれほど有名なゲームであるにもかかわらず、やはりやったことはない。ゲームは小説や漫画と同様に没入度が高い。映画のそれが短時間であるのに対して、ゲームはより長時間、ときには長期間にわたって利用者の mind を支配する。だからこの作品のゲームに没入したことがある人にとって、この映画はどの程度の密着度があったのか、それが気になる。ある程度以上の密度がないと、結局 Media Mix な世界というのは本物にならないからだ。

Report: Yutaka Yasuda (2002.10.25)


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