Cinema Review

スター・ウォーズ クローンの攻撃

Also Known as:STAR WARS CLONE WAR

監督:ジョージ・ルーカス
出演:ユアン・マクレガーナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン、サミュエル・L・ジャクソン

修行を積んだアナキン・スカイウォーカーはアミダラ女王と再会を果たした。ひとりの人を愛することを許されないジェダイの掟に背き、二人は恋に落ちる。アナキンの心に暗い影が差しはじめる。

前作からはや三年、エピソード 2 にあたる本作が all digital で製作され、リリースされた。そのために SONY からは新開発のデジタルビデオカメラが提供され、撮影、加工から編集までフィルムを一切通さずに作り上げることができた。それが可能な劇場では、最終の上映までフィルムではなくプロジェクタを使うという野心的な計画だ。Motion Control Camera、CG をはじめ、常に新しい技術とともにあったルーカスの映画制作の姿勢の集大成とも言える。

前作と同様、可もなく不可もなし。コンピュータグラフィクスは進歩していることに間違いはないのだが、ILM のグラフィクスはどうも平面的というか、薄めの味付けなので僕の最近の好みからは外れつつある。

さて隠れもしない僕はナタリーのファンである。彼女の最新作が見られたのはともかくありがたかった。思い返せば、彼女の場合は子役と言うのが適当でない役が多かった。そのためか、よく言われるような子役当時のイメージからの脱却が云々というようなギャップなく、まったく自然に今の状況にたどりついた。このままずっと女優業を続けていきそうな気配もあるが、大学の専門に突っこんでいってしまうかも知れない。おそらくハリウッド業界や彼女のエージェントには不安定と映るであろうそうした要素も、きっと彼女特有のテンションの種になっているに違いない。
僕も仕事と全く関係のないことについて、仕事と同じくらいのテンションの高さをもって臨めることを、何かひとつさがす方がいいんじゃないかとときどき思う。

ともあれ本作最大のお楽しみはそんなところじゃない。フル CG で登場したジェダイ・マスター、ヨーダである。そのあまりの強さに拍手を贈りたくなる。ヨーダさま、かっこいー!
惜しむらくは彼がライト・サーベルを抜くその姿を TV の予告編で流してしまったことだろう。あれは劇場でその場面が来るまで伏せておかなければ。僕は相変わらず事前情報ゼロで見た。まったくその衝撃ときたら、スターウォーズシリーズ最大のものだったね。

見るべし。ヨーダさまの勇姿を。

Report: Yutaka Yasuda (2002.09.01)


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