ニューヨーク市警の麻薬捜査課を希望し、配属された新人刑事の初日を描く。彼がついた凄腕の刑事はしかし危ない男だった。
いかん。失敗した。ハリウッド製で主演の二人がそれなり以上にメジャーでありながら興行期間が異様に短いところから危険な香りがしていたが、実に失敗だった。こういう映画もやはりあるんだなあ。
冒頭から陰鬱な雰囲気が全体を支配して、ちょっと気分がいまいちなまま半ばを過ぎ、後半もダラダラというかそのまま続く。それ自体は悪くない。『セブン』などのこうしたウツウツとした空気は結構好きだ。だがこの雰囲気、フィンチャーほどの圧力はない。そしていつこの霧が晴れるのだろうと思っていたらいやいやそのまま最後のハリウッド的お約束対決場面に突入だ。それもまたいまいち不発のまま終る。なんだろうこの切れ味の悪さは。
見た理由は映画館で見た予告がなんとなく良かったから、だ。これで多くの映画を今まで見てきた。当然当たりもあれば外れもある。今回は痛かった。今度から興行期間の短いメジャー配給映画はもう少し警戒するようにしよう。
ところで今、メメントの予告にぴぴっと来ている。ガイ・ピアースは『プリシラ』以来注目俳優だ。これは見るべきだろうか。それとも今度も駄目だろうか。どきどきする。