宇宙飛行士が磁気嵐に飛ばされて不時着したそこは、猿が人間を奴隷として支配する、猿の惑星だった。
うーん。エステラ君を見に行ったようなものだが、さすがティム・バートン。B級だ。壮大な予算をかけたB級だ。
お話はアレヨアレヨという間に進む。考えるいとまもなく進む。何しろ猿の惑星に不時着してから数日で全ての決着が付く。数日?ひょっとして三日くらいの設定なのか?
観客が考える暇がないのは当然だが、これじゃあ登場人物(登場猿?)も考える暇がないだろう。主人公の地球人もまた全然状況説明をしない。前作(ヘストン主演版)では思慮深かったジーラ博士も、この説明無し男にフムフムとついていく。いかにも薄っぺらい。見ている方もいきおい薄っぺらく見るしかない。
最後に猿と人間が「このくらいでやめといて仲良うしまひょか」と手打ちをしようとするところを見ていると、オヨヨこの惑星には 100 匹くらいの猿しかいなかったのか?そんな簡単に意志決定してええのんか?と思ってしまう。せめて『スパルタカス』くらいの人数を出して欲しかった。CGでチョイチョイと増やせそうだし。
まあそういうケチはたくさんつくだろう。最後に脱出ポッドが降りてくるところも、ラストシーンも、うーん、いかにも B 級だ。
やはりエステラ君観賞映画か。走るし。泳ぐしね。次は『ドリブン』か?しかしこれ、『クリフハンガー』ペア(スタローンとレニー・ハーリン)なんだよね。ううーむ。