Cinema Review

シックス・センス

Also Known as:The Sixth Sence

監督:M・ナイト・シャラマン
出演:ブルース・ウィリスハーレイ・ジョエル・オスメント

死人が見えるという第6の知覚をもち、それ故におびえ、苦悩していた少年。小児専門の精神科医はその少年に、10 年前に救えなかった子供を投射し、手をさしのべる。

駄目だ。何という監督か。シャラマンとは。『アンブレイカブル』を劇場で見ていまひとつだった。さかのぼって彼の第一作をビデオで見る事にした。本作が相当話題になったためだ。

しかし駄目だ。どうにもテンションが上がらない。話題になったのはそのドンデン返し的ネタだったと思うが、それを明かされても全然テンションはあがらない。「ふーん、それで?」という感じだ。結局オチとしての落ち具合いが弱過ぎるのだろう。
この感じ、『アンブレイカブル』とまったく共通の感触だから余計に困ってしまう。なるほど、これがシャラマンのテイストなのか、、、

絵作りは総じて丁寧だし、ストーリーテリングも悪くない。だから前半部、物語の導入部としては非常に良いと思う。しかしそこまでが起・承であったとしたら、転と結に当たる部分が感じられない。
無理にあてはめると、子供が「死人と対話する」という解決策を見つけて恐怖を克服するのが転、新しい自分の役割を見つけるところが結、人には言わないでとシャラマンが秘密にしているオチはおまけのどんでん返しか。しかし転も結も「たいしたことない」のが辛い。ちなみにこの転結、『アンブレイカブル』に極めて似ている。

うーんシャラマン監督、何故にそんなに受けているのだ?

Report: Yutaka Yasuda (2001.05.11)


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