タイタニックが衝突し、沈没する姿を壮大なスケールで再現する。
長い。長いのだ。3時間を楽に超える。しかし珍しくおしりも痛くならずに集中して見た。3時間オーバーは『HEAT』以来だが、テンションの高さはそれに近いものがある。
『HEAT』の場合、銀行襲撃の時などに異常にドキドキするピークタイムのようなものが設定されている。長い作品ではないが『スピード』などと同質のテンションか。『タイタニック』には、そうした瞬間最大風速的テンションの高さがないため、やはり長く感じてしまう。本当ならタイタニックが折れる時などの数々の大アクションの時にそうした盛り上がりがあっても良いように思うのだが、僕にはそうした空気は感じられなかった。
ただ国内での人気は高く、ほぼ一年ほどと異例のロングランだったことから見て、普段映画を見ない層までも疲れさせなかったのだろうと思える。この点は凄い作品なのだと思う。
全体にストーリーは良くできていると言えるのだろうが特筆するべきものは何もないように思う。つまりありがちなのだ。逆にどうしてこの映画が国内で異常ともいえるロングランを記録したのか、僕はいまひとつわからないでいる。