アメリカン・コミックス原作。超能力者たちの戦いを悲劇的に描く。
CGが派手そうだったので見に行ったというのが正直なところ。見ると確かに僕の好きな『SPAWN』などと雰囲気が似ててカッコ良い。CGではないが、劇中主人公がバイクでブッ飛ばすシーンがあるが、そのあたり実にコミック的な雰囲気で、見ていて気持ちが良い。
ところで超能力者を悲しい宿命を背負った人ととらえて描いている。『SPAWN』をはじめ、映画ではその悲しみの部分が強調される傾向があるのだろうか。クラーク・ケントにも悲しみはあるのだろうが、なんだか「Zwooom!」という印象が強くていけない。
この作品はどこで撮ったのだろう、実に寒々しい背景に、悲しみを漂わせるキャラクターがそれぞれ個性的に描かれる。何と言うか冷たい美しさを感じる。
思うに主演のヒュー・ジャックマンがかもしだす雰囲気が最も効いているのだと思う。彼は初めて見たが、今後はチェックしたいと思う。彼もまたオーストラリア人だ。オーストラリアンと言えばメル・ギブソンが有名かも知れないが、僕としてはガイ・ピアースだ。何故かオーストラリアンにひっかかる。
パトリック・スチュワート(スター・トレック)とアンナ・パキン(ピアノ・レッスン)、レイ・パーク(スター・ウォーズ)くらいが有名俳優かと思うが、彼らは皆、脇を固めている。他の主要人物はそれほど有名でない俳優で、これが全体の雰囲気を良いものにしていると思う。
キャラクター中、原作漫画に驚くほどそっくりなのがストーム役のハル・ベリーだ。チョコレート色の肌はどうやら地らしい。日本のガン黒ギャルが演じたら原作者は泣くだろうが、彼女はすごく魅力的だった。こちらも要チェック女優に入れたいところだが、さて、彼女は今後でてくるのだろうか?気になる。