新任町奉行が江戸の殿様から直々に申し付けられたお役目は、町外れにあるならずものの巣窟の大掃除だ。まさに痛快時代劇。
まさに痛快時代劇、、、のはずなのだが、これがまたいまひとつだった。脚本は確かに悪くないと思う。勿論役所広司が豪快さに欠けるとか、脇役がおとなしすぎるとか、そういう要素はあるが、根本的に僕はこれはテンポの問題だと思う。テンションが上がらないのだ。どうしたんだろう市川監督。全体に悪くない作りなのだが、どうしてこんなにテンションが盛り上がらないのだろう。
脚本、構成に見合う、もっと破天荒なテンポで物語が進んで欲しかった。あんなに構えちゃいけないと思う。隙もなさ過ぎる。
浅野ゆう子自体は悪くない。だが彼女が出てくると益々雰囲気がテレビドラマっぽくなってしまうのはいただけない。もっとパッとした美人か、気っ風の良い女優でやって欲しかった。