Cinema Review

ウェザビー

監督:デビッド・ヘアー
出演:バネッサ・レッドグレーブ

目の前でピストル自殺をした青年。彼は何を考え、そして行動に至ったのか?

1985年イギリス映画
1985年ベルリン映画祭 金の熊賞受賞作品
なのですけど、何故か日本では未公開ですし、ビデオは廃盤になっています。その様な扱いを受けるのは非常に勿体無い映画だと思うのですけど。

高校教師のジーンが親しい友人達をパーティーに招いた。そこに現れた見知らぬ青年ジョン・モーガン。彼は翌日不意にやって来て、ジーンの目の前でピストル自殺を遂げる。
という冒頭で始まり、徐々に謎が解体されて行く様を描いていくストーリー。
自殺した青年の心の中を追って行く事によって、主人公のジーンの中に住み着いた「孤独」が淡々と描き出されて行きます。

抑えた静かな演出の中で、3〜4の時制が入り乱れて進行していくので、人によっては退屈だったり、わけが分らなくなったりする向きも有るかも知れませんが、私にとっては傑作。
ストーリー、テーマ、キャラクター、役者の演技、画面の美しさ全て水準を超えてますが、特に絶品なのが編集のタイミングやその構成。
まさにパズルの様に映像が組み合わさって、テーマを浮き彫りにしていきます。
ビデオで4〜5回観てますが、本当に飽きずに引き込まれるほどの魅力を持っています。

映画館で掛けてくれたら、確実に観に行くのになぁ…。今後も掛かりそうに無くて残念。

Report: Jun Mita (1999.06.22)


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