きれーです。うつくしーです。キャラクターはどれも何かしら”闇”な部分を持っていて、それによってきれーさに磨きがかかっています。さらに、この作者の書く女性キャラクターはどれもはっきりいって”美人”。男性キャラクターは”悲しみ”を背負ったいい男ばっかりです。うーーくーー、もうばっちり(なにがだ!!)。
話は変わって、同じ作者が書いている『伯爵カインシリーズ』でもそうですが、例えば血が吹き出すようなシーンでもきれーです。倒錯しているといわれそうですが、1つ1つのしぐさなどが何かの”儀式”っぽい雰囲気を出していて、”グロさ”、”いやらしさ”、は感じなく、一種美しさを感じてしまうほどで、作者の見せ方が素晴らしいんだなーと思ってしまいます。最近特にそういう感じがするんですが僕の気のせいでしょうか?
はじめにも書きましたが登場人物はみんな心に弱い部分を持っていて、「だれか私を助けてよ。どうにかしてよ。」といった”心の迷宮”に迷い込み、それを抜け出そうとしているんだけど、結局は何も変わっていないといった結果がひたすら繰り返されていく、といったあまり救いようのない話の進み方にも思えます。
でも主人公は何にでも前向きにやっていこうとしていますが、色々な人の”想い”を感じていかないといけなくなってしまいまい、そのとき、それを心に1つ1つ刻んでいかなければならないのが見ていてつらそうで、「ちょっとは楽させたれよ。」と同情してやりたくなってしまいました。
また1話にいくつかはだれかの、つらそうで、やるせなさそうで、でも誰に言うこともできない(この感じわかってもらえます?)さびしい表情をしたシーンがあるんじゃないでしょうか。あまりキャラクターが心から笑っているといったシーンは見かけませんね。やはりどこか心にトゲが刺さったような感じです。それがこの作品の味を出していてとてもいいんですけどね(女性キャラクターが自分自身を抱きしめながらせつなそうな表情をしているのを見ると、おもわず抱きしめてあげたくなるくらいGoodです)。
しかもこれらは全部、”愛している人(話の中では天使、悪魔も含みますが)への届かない心”という想いからのもので、見ているほうも心が痛くなってきます。
そして上に書いたような心の動きがキャラクターの表情だけで、見ているほうにビンビン伝わってくるほどの作者の画力の高さ、見せ方のうまさはすばらしいものがありますね。
最後に、「紗羅ちゃん萌え萌え(笑)。キリエもいいかな。」。