20世紀初頭、男勝りの画家ドーラ・キャリントンは作家のリットン・ストレイチーと恋に落ちる。しかし、リットンは同性愛好者であり、二人は男と女の関係になることはなかった。リットンが男を漁り、その男とキャリントンが寝る。このような生活が続くが、リットンが病に倒れ、他界する。屋敷に一人取り残されたキャリントンはリットンとの生活を顧み、思い出に浸る・・・。
この映画は1995年に英仏の合作映画として発表された。同性愛者と、彼を愛する女流画家という設定はなにかドロドロしたものを予感させたが、実際に見てみると、どこかにクールな印象がある。彼女の反省を「期」で分けていて、物語は淡々と進む。
主演は、エマ・トンプソンである。この男勝りの女流画家を見事に演じていると思った。
果たして、我々がこのような立場にあったらどうなるのであろうか。最愛の人が自分以外の、しかも同性の人間を愛しているとなったら・・・。
単なる恋愛映画とはひと味違ったストーリーである。