Cinema Review

ミッション・インポッシブル

Also Known as:Mission Impossible

監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:トム・クルーズエマニュエル・ベアールジャン・レノエミリオ・エステベス

おはようフェルプス君。この米国大使館員は裏切りものでCIAの情報員リストの一部を盗み出した。彼は明日のパーティで残りの一部を盗み出すだろう。君の任務は現場を撮影し、彼を尾行、買い手共々逮捕することだ。例によって当局は一切関知しないからそのつもりで。なおこのテープは5秒後に自動的に消滅する。

Mission Impossible』と言う名前のテレビドラマが流行ったのはもう30年前になるそうだ。日本で『スパイ大作戦』としてテレビ放映されたのがいつのことかは知らないが僕はそれを殆ど憶えていない。なんだかそんなものもあったなあ位のものだ。但し毎度のオープニングのキメぜりふ「当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する」とテーマ音楽の「だっ、だっ、だっだっ」(これじゃわからんか)だけは何故か憶えている。そう言えば画面はモノクロームだったような気がするが、これは僕の家のテレビが白黒だったのか放映自体が白黒だったのか判断できないところだ。僕は赤影さんもウルトラマンもモノクロームで見たので、、、
とにかく、これをトム・クルーズが映画化したのが本作なのだ。但し邦題は今度は原題のまま、『ミッション・インポッシブル』となった。

アクション映画としてはまずまず楽しめるし良いと思う。オリジナルに基づいてか、派手な銃撃戦こそ無いがハリウッド映画らしい派手なアクションが各所に用意されていて二時間弱の上映時間がすごく短く感じられた。

ヨーロッパを舞台にしているせいか、エマニュエル・ベアールとジャン・レノが出ている。しかもベアールはほぼ全編出ずっぱりなのだ。どうせチョイ役ヨと訳もなく思い込んでいた僕としては大変嬉しかった。トム・クルーズなんざどーでもええからベアールベアールベアールぅ!
しかしジャン・レノはようわからん。今回殆どチョイ役で、なんでここで彼を使うのかなあという感じだ。彼は僕の好きなリュック・ベッソン監督作品にことごとく起用されている。まだベッソンがメジャーデビューする前に作ったモノクロームでほぼ台詞のない作品『最後の闘い』(タイトル合ってる?)にも出ていた。『レオン』でハリウッド進出を果たした?彼がこの作品に出ているのは喜ぶべきなのか、しかし役が詰まらなかった。ベアールが良い役だっただけに残念。
一緒に見に行った奴が見つけたのだがエミリオ・エステベスが出ている。だがパンフレットにはどこにも彼の名前は無い。スタッフロールにも出ていなかったような気がするのだが、はて、どうなったのだろうか?気づいた人はそれほど居なかったのではないかと思うが、、、元々出演者の少ない作品で、彼より更にチョイ役(で無名)だった役者までパンフレットに大きく顔写真入りで紹介されているのに、どうしてエステベス君はこんなに隠れているのだろうか?なんか訳ありのようだ。。。

この作品はシネマスコープというのだろうか?縦横比が1:2位の画面なのだ。そういうのは久々だと思うのだが、結構これが良い感じだった。作品にもよるだろうが、映画はやっぱりこう言う構図が良いと思う。
ブライアン・デ・パルマ監督の演出だろうか、全体のトーンのせいだろうか、ちょっと古風な雰囲気が出ていてこういう構図が生きていたように思う。

Report: Yutaka Yasuda (1996.08.28)


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