楽園観光都市デロスはロボットで作られた世界だ。そこでは三つの世界が作られ、観光客を迎えている。その一つ、西部開拓時代を再現したウエストワールドに男は向かう。しかしロボットは徐々に狂い始めていたのだ。
これだ、これこれ。僕がかすかに見たと言う記憶を持ちながらユル・ブリナー扮するロボットカウボーイがのしのし歩くところしか思い出せなかった作品は。その後に続編が『未来世界』というタイトルで作られた。そこではもっとSF色が濃くなって、内容的にも凝ったものになっているのだが、この作品の内容はもっと簡単でロボットで作られた国で狂ったロボットが人を襲うと言うものだ。1973年当時のことは良く判らないが、ひょっとしたらこの手のものが多く作られたのかも知れない。
(『未来世界』のレビューの中で僕はこの作品の記憶をどうしてもたどれずに勘違いを書いていますが、まあ面白いのでそのままにしておきましょう。)
内容的には単純で、まあまあ楽しめる作品なのだが、しかしそれ以上のものではないと思う。ただ僕はやられてもやられてもムクっと立ち上がって執拗に追いかけてくるロボットに『ターミネーター』などの悪役ロボットの原型を見たように思った。
出演している人は僕は見覚えのない人ばかりで、メジャーな役者さんと言えば悪役のユル・ブリナーただ一人なのかも。しかしこんなところで殆ど台詞のない悪役を大役者がやっているというのも何だか面白い。あ、悪役ロボットが寡黙なのも『ターミネーター』と同じだなあ。うん。
ところで今見て驚いたのは監督が今をときめくマイケル・クライトンなのだ。『ジュラシック・パーク』『ツイスター』『コンゴ』などの原作者として有名。僕は『ジュラシック・パーク』の原作者として初めて記憶したような気がするけど結構たくさんの作品の原作をやっている。この作品は原作のみならず監督もやっているという訳だ。監督としても幾つか撮っているみたいだけど僕が知っているのはこの作品だけのような気がする。『ツイスター』どうしようかな。見ようかな、、、、