Cinema Review

大丈夫日記

Also Known as:The Diary of a BIG MAN

監督:ツイ・ハーク
出演:チョウ・ユンファジョイ・ウォン、サリー・イップ、レイ・チーホン

エリート証券マンがある雨の日に二人の美女に出会う。付き合いが続くうちに優柔不断な男は遂に二人ともと結婚してしまう。男は必死に二重生活を続けるが、、

多くの方が何だこのタイトルはと思うかも知れないが、これは原題そのままなのだ。英語題は『The Diary of a BIG MAN』となっている。見終ってああ成程文字通りなのねと思ってしまった。
コメディである。チョウ・ユンファの僕のイメージは『男達の挽歌』などのアクションイメージで、こういうコメディのユンファを見るのは初めてだ。なかなか面白くて、芸のある俳優だなあと思ってしまう。僕は殆ど香港映画を見ないので全然知らなかったが共演のサリー・イップというのも結構大物女優のようだ。と言うか大物歌手なのだそうだ。しかしそんな事はどうでもいいのだ。何と言ってもジョイ・ウォンだ!

そう。僕はジョイ・ウォンの密かなファンなのだ。

1988年当時20歳か21歳のジョイはなかなかに可愛くて良い。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』で一世を風靡したのが前年である。僕も『チャイニーズ…』で彼女にはまったクチなので、この頃の彼女は無条件に良いっ!と思ってしまう。
嘘のように肌が白くてすらりとした長身、長い脚。東洋人特有の黒く真っ直ぐの長い髪。そして美人。もう僕がはまる要素を全部ひっさげてTVの『チャイニーズ…』で「びゅううううう」と後ろから風に吹かれて彼女は僕の前に登場したである。こらたまらん。

各種映画評ではジョイ・ウォンは演技が下手とか何とか言われてどうも評判が芳しくない。確かにそうかも知れないし、どうしようも無い映画に出てワイヤーで「ひゅううう」と吊られる幽霊役がやたらに多かったりするかも知れないが、まあ良いじゃないか。そんな事はどうだって。なんてったって美人じゃないですか、ね、ね、ね?そう思うでしょ?

こんな僕がこの作品を評しても全然当てにならないことは確かなのだと思うが、しかし結構これは良い映画だと思う。コメディとして何度か繰り返して見ても良いなと思う映画は僕には殆ど無いが、この『大丈夫日記』はその数少ない一つだと思う。
やっぱりチョウ・ユンファの存在が大きいのだろうか。お約束の場面が多くてドタバタ映画の典型なのかも知れないが、それでも笑える事は笑える。まあ僕はジョイが出ていたらそれで満足なのだが。(それでいいのか!おい!と自問してしまいそう。)

こんな僕を見かねて(?)知人のよしだともこさん(このレビューにも寄稿しておられます)が以前録画されたこの作品のテープをくれたのである。もう1年以上前の話だ。以来レビューを書かなくちゃ書かなくちゃと思っていたのだが、何しろ監督やらキャストやらのロールが漢字で流れて、一体どれが誰やら判らないのだ。因みにジョイ・ウォンは「王祖賢」(但し祖のネは示である。)なのだ。監督も、サリー・イップも知らなかったし、これじゃ幾ら何でもレビューにならないや。
ところが香港ファンのK. K.さんがこれまたこのレビューに登場し、彼女の原稿を何とかタイプするために香港映画関係の本を買うことになった。そこで漸くこの作品のれびゅーを書ける条件が揃ったと言うわけだ。ふう。よしださん遅れて御免なさいね。

またジョイ・ウォンの話に戻るが、彼女は僅か数年の間に60本近い作品に出て、ここ2年間は休業していたようだ。それが何やら歌手で復帰とか何とか、、気のせいかな、、確かこの作品の中でも歌っては居たが、それほどうまかったような記憶は、、
いやいやまあまあいいではないかそんな事はどうだって!

Report: Yutaka Yasuda (1996.07.14)


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