Cinema Review

ダメージ

Also Known as:Damage

監督:ルイ・マル
出演:ジェレミー・アイアンズジュリエット・ビノシュ

勤勉実直を絵に描いたような中年男が自分の息子の婚約者にどうしようもなく惹かれていく。

戦慄の絆』で気に入ったジェレミー・アイアンズが主演だったので見に行った。しかし僕は逆にジェレミー・アイアンズの相手役であるビノシュが気に入ってしまった!もうジェレミー・アイアンズなんかどうでもいい!

彼女は自分の中に落ちて行きそうな危なげな女性を演じていたが、これが非常に気に入ってしまった。僕も一緒に吸い込まれてしまいそうだ。ビノシュの映画は他には殆んど見ていないので、これから見てみようと思う。

この作品は一応ロマンスドラマという事になっているらしい。僕には精神の平衡の本来的な危うさを描いていると思える。その平衡の崖っぷちに立っているような女をビノシュは演じている。ビノシュに惹かれ、近付き過ぎた余りに崖を踏み外して落ちてしまう情けない男をジェレミー・アイアンズは演じているという訳だ。

駄目男を演じているジェレミー・アイアンズの姿は『M.バタフライ』でも見ることが出来る。

Report: Yutaka Yasuda (1995.05.28)


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