ゴロツキ二人が金の棒を拾ってしまい、更に捜していると謎の侍に会う。侍は山の上の隠し砦に男達を連れていき、金の棒をもっとやるから国境を越えるのを手伝えと言う。
黒澤映画の典型的な娯楽時代劇。僕にとっての黒澤映画はもうアクションしかない!
僕はこれはビデオでしか見たことがない。しかも作品の中で「唖(おし)」という表現が頻繁に出てくるからだろう、海外からの逆輸入版だった。だから英語の字幕が入りっぱなしでちょっと笑えた。国内版のビデオもあるようだが、まさか全部「ピー」になっているんじゃないだろうな。
お姫様役が上原美佐という人で、なかなか良い。御転婆(オテンバ)なところがきりりっとした演技と合ってかっこいい。
冒頭に話の本筋とは余り関係無いのに城を使っての戦闘シーンなどを思い切りよく使っている。最後には城の一部を燃やしていたような、、、、。本筋部分ではそんなに大きなセットも何も使わないので却って派手だ。それをホンの数分しか使わないなんてさすが黒澤監督だ。カッコいいじゃないか。
音楽が佐藤勝という人なのだけれど、この人は黒澤作品の幾つかに顔を出している。佐藤さんの映画音楽はいろんな楽器を使っていて、これは一体何の音だ?と楽しませてくれる。気がつけば僕が好きな黒澤映画はほとんど佐藤さんの音楽だ。
同じ様なアクション映画としては『七人の侍』がある。